YASUI TOMOTAKA

AGAIN-ST 10th

ルーツ/ツール  彫刻の虚材と教材

 

2022年10月24日(月)〜2022年11月20日(日)

2022年12月5日(月)〜2022年12月24日(土)

 

菅原玄奨  Sugawara Gensho

高橋直宏  Takahashi Naohiro

寺内曜子  Terauchi Yuko

土肥美穂  Dohi Miho

冨井大裕 Tomii Motohiro

中谷ミチコ  Nakatani Michiko

二藤建人  Nito Kento

深井聡一郎  Fukai Soichiro

藤原彩人 Fujiwara Ayato

前田春日美  Maeda Kasumi

保井智貴  Yasui Tomotaka

 

 

11:00 - 19:00

(土・日曜日、祝日、10月28日(金)は 10:00 - 17:00)

休館日:水曜日

入館料:無料

会場:武蔵野美術大学 美術館・図書館 展示室3

主催:武蔵野美術大学 美術館・図書館

 

 

 

 

グラフィックデザイン:小山麻子

会場構成:L PACK.

 

イベント|

12月10日(土)16人塑像+トークライブ

12月24日(土)彫刻おでん屋台「LA」

 

https://mauml.musabi.ac.jp/museum/events/19951/

*詳細はHPのチラシ、プレスデータをご参照ください

 

 

AGAIN-ST(アゲインスト)は、彫刻を主な表現領域とする作家・美術教育者である冨井大裕、深井聡一郎、藤原彩人、保井智貴に加え、近現代彫刻研究を専門とする石崎尚、デザイナーの小山麻子によって2012年に結成されました。本展は、日本の彫刻の現状とその有効性について、正解を求めるのではなく考える機会を創出すべく活動する彼らの、10回目の展覧会となります。本展では、彫刻を志す誰もが一度は扱う石膏を「虚材」と位置づけ、ゲストを含めた11名の作家による石膏を用いた作品(主に新作)を展観し、さらに作家愛用の道具や、各美術大学で使用されている彫塑台などを合わせて紹介します。彫刻におけるルーツとツールをめぐり、彫刻固有の性質(そのわからなさ)について考える一機会とします。

 

AGAIN-ST(アゲインスト)の活動は、彫刻をめぐる危機感を共有した上で、「彫刻は今なお有効性を持っているのか」という問いを立てたことに端を発します。彼らは現代の日本の彫刻が置かれている現状について、当初より一貫して、正解を求めるのではなく考える機会を創出すべく問題提起を続けてきました。これまで自主企画展やトークイベントを中心に続けてきた活動は今年で10年を迎え、本展は彼らの10回目の展覧会となります。

自身や鑑賞者たちが彫刻固有の性質(そのわからなさ)に改めて目を向けられるテーマを展覧会ごとに設定し、議論の起点としてきたAGAIN-STは、本展では「石膏」と「道具」に焦点をあて、本テーマのもとに7名の作家をゲストに迎えます。展覧会タイトルに掲げた「ルーツ」は彫刻を志す誰もが一度は扱う素材としての石膏を示し、「ツール」は文字通り塑像の制作における道具を表します。この二つの側面から、彫刻教育の現場で無意識のうちに受け継がれてきたであろう作法を相対化することを試みます。副次的な素材である石膏を主要な素材として用いた作品(主に新作)と、各作家や各美術大学所有の道具を並置することで、私たちに空漠たる彫刻の輪郭について、改めて考える機会を与えてくれるかもしれません。

1. 石膏

美術大学、あるいは美術予備校には「実材実習」などの授業があります。「実材」は、原則的には物質の抵抗感が強く、恒久性のある石や木、鉄、ブロンズ、FRPなどの呼称であり、現在では陶(セラミック)なども含まれていますが、石膏や粘土は実材とは呼ばれません。本章では、主に型取りに使用されるなど付随的な素材である石膏を「虚材」(石崎による造語)と位置づけ、参加作家それぞれが石膏を主たる素材に用いた新作を中心に展示します。世代の異なる11名の作家の日頃の制作における石膏との関わり合いは一様でなく、「虚材」たる石膏をあえて作品内容を支える実材として用いることよって、彫刻表現における素材への意識が一層顕在化されることでしょう。

2. 道具

本章では、作家が愛用する(した)道具、彫刻学科を有する各美術大学ゆかりの塑像や石膏取りにまつわる道具を展示します。各々の形態を比較し、差異を見つめることで、そこに内包された作家の思考や思想、各美術大学の教育理念などを窺い知ることができるでしょう。なお、本章の会場構成には、小田桐奨と中嶋哲矢によるユニットL PACK.を迎えます。

 

協力

金沢美術工芸大学彫刻専攻、多摩美術大学彫刻学科研究室、東京藝術大学美術学部彫刻科彫刻研究室、東京造形大学彫刻準備室、日本大学芸術学部美術学科彫刻コース彫刻専攻、武蔵野美術大学彫刻学科研究室

 

Window Gallery Project Vol.3

樋口明宏+保井智貴

「日常と非日常」

 

 

2022年7月9日(土)ー 8月13日(土)

期間中の毎週土曜日、13:00〜18:00 開廊

 

*この展覧会は窓の外からご覧いただくことを前提に企画されました。

期間中は24時間いつでもご覧いただけますが、

夜の方が作品が映えて見え、お勧めです。

また期間中の毎週土曜日の13時〜18時に特別開廊いたします。

この時に限り、ギャラリー内で作品をご覧いただくことが可能です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「WINDOW GALLERY」は2020年の4月、新型コロナウイルスの影響によりギャラリーの開廊が叶わないなか、ギャラリーの窓を生かし、通りを歩く人々のための展覧会として袴田京太朗の提案から始まりました。昨年のvol.2は、袴田京太朗から同じMA2の作家保井智貴にバトンを渡すプロセスそのものを展示し、本展ではそのプロセスを継続する形でvol.3を迎えます。今回は「日常と非日常」をテーマに、普段は作品を販売するギャラリーを部屋という住空間に見立てます。

樋口明宏は動物の標本や玩具などに新たに手を加え、ものの持つ本質を別の角度から捉えることで、人間と自然の関係を示唆するように制作した作品、保井智貴は人の姿を起点に自然や社会という空間に内存する物事を考察する上で、断片的に制作してきた首像と服、螺鈿の作品などを、互の社会や自然との距離感が交差するように構成します。窓の外から部屋を覗くという体感的な行為から、いつもとは異なる視点で作品を観賞することを基本としながら、特定の週土曜日のみ特別開廊しギャラリー内で観賞できます。 ぜひご高覧ください。

 

眠れるドローイングを覗く

 

下山健太郎

高山夏希

谷崎桃子

西村有未

馬場亜衣

宮川慶子

保井智貴

 

2022. 3. 23 wed. - 3.27 sun.

14:00 - 19:00

 

23, 24, 25 fri は予約制となっています。

メールにてご予約を受け付けています。 info@ienoie.info

 

2022. 2. 21 mon. - 3.27 sun.

日中の陽の光にて「彫刻家の家」の縁側で、

一部のドローイングを窓越しに覗きながらご覧いただけます。

家の東側の通路から、南側お庭へお回りください。

 

彫刻家の家

761-8076 香川県高松市多肥上町2140-3

info:ienoie.info

www.ienoie.info

 

 

 

2022. 3. 31 thu.

17:00 - 24:00

 

「感覚線」

巡回展

高知県佐川町の古書店「貉藻」のイベント「感覚線」にて展示します。

 

貉藻

789-1201 高知県高岡郡佐川町甲1319-7

お問合せ:貉藻(むじなも)のInstagramをご利用ください。

 

 

 

 あるとき 「彫刻家の家」の周りが宅地開発によって田んぼがなくなり、まるで違うまちに帰ってきたみたいだった。

 

まちの空気はいつかは変わってしまうだろうと思いながら、家を彫刻に見立て、まちの空気を捉えるプロジェクト「まちにある家という彫刻」を行ってきた。折に触れ展示やイベントを行い、徐々に変化していく風景を映像作品として記録してきたが、想像より早くその時が来てしまった。それは一瞬の出来事のようだった。讃岐平野の独特の山々を背景に、美しかった田んぼの風景が残像として残る中、次にできることを考えようにも、コロナ禍も終息せず、ただ傍観しているように時間だけが過ぎていく。悶々とまちやプロジェクトの今後について考えながら、まちの空気の一部を捉えようとドローイングをしていた時、プロジェクトをはじめるきっかけとなった出来事と、同時期に出会った若いペインターたちのことを思い出す。

 気づけばあれから10年が経ち、当時はまだ20代前半の若い作家たちも、今はそれぞれの暮らしの中で、自身の世界観を模索し作品に昇華しようとしてきた。また当時は想像ができなかったくらい、彼ら自身が作品であるかのよう見えるのだから面白い。しかし、そんな彼らが作品にするまでに、どのような思考を重ねドローイングを描いてきたのか、あまりみたことがない。ドローイングとは、まだ見ぬ自身の可能性を掴もうとする行為でもある。彼らはこのまちに何の縁も所縁もなく、描いてきたドローイングもこのまちとはまったく関係がないが、彼らも同じ時間の中で、日々の現実を受け入れ、時には抗い変化してきたことには変わりない。その掴もうとする行為と変わっていくまちの風景とを重ね、更に10年が経った時、何を感じるのか展覧会として記録しておきたい。

 彼らには、作品にする(考察する)ために描いたドローイングやスケッチだけでなく、何気なく無意識に描いてしまった、描いたがそのまま忘れられ、何処かに眠ってしまったドローイングやスケッチを引っ張り出し選んでもらった。紙や布の面性と質感、そこに瞬時に置かれた墨や色からなる空間は、完成度の高い絵画や彫刻とは異なる魅力とリアリティがあり、未完成で不調和であるからこそ愛おしい。私は彼らのドローイングやスケッチから見えるもの、見えないものたちとの対話から、互いの意識の交わりを探るように、「彫刻家の家」の内と外の関係の中で「覗く」という体感的な行為を設定する。快楽や苦悩の瞬間、制作の裏側など、彼らがあまり見せることのない思考の痕跡から、このまちと彼らのまだ見ぬ世界を重ね合わせ想像する。

 

まちにある家という彫刻

彫刻家/保井智貴

 

 

会場構成協力|アンチポエム  協力|仏生山温泉、へちま文庫、貉藻

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